コラム

外反母趾は、足の親指が外側に曲がり、関節が突出してしまう状態を指します。
この症状は、遺伝的要因や不適切な靴選び、足の筋力不足などが原因となり、痛みや歩行の障害を引き起こすことがあります。
ピラティスは、身体の全体的なバランスや筋力を向上させるエクササイズとして広く知られていますが、外反母趾の改善にも効果的です。
この記事では、外反母趾の症状緩和や予防にピラティスがどのように役立つかを詳しく解説します。

ピラティスが外反母趾に効果的な理由

ピラティスは、身体全体の姿勢やバランス、筋肉の調整を重視したエクササイズです。
特に以下の3点で外反母趾の改善に役立ちます。

正しい姿勢の習得

外反母趾は、全身の姿勢が乱れていると悪化しやすくなります。
ピラティスでは、背骨や骨盤を正しい位置へと導きます。
身体の中心部分を整えることにより、足元の負担を減らす手助けをします。
正しい姿勢を維持することで、足の負担が軽減され、外反母趾の進行を遅らせることが期待できます。

足のアーチを強化

外反母趾の原因の一つとして、足のアーチ（特に内側縦アーチ）が崩れることがあります。
ピラティスでは足底筋や内側縦アーチを強化するエクササイズが多く取り入れられており、
これによりアーチが正しく機能するようになり、足全体の安定性が向上します。

また、骨盤や背骨が整っていると、
土台である足のアライメントが整った際に、
身体が正しいポジションへ積み上がりやすいです。

クラールでは、足部から整えていく際には、
フットコレクターを使用することが多いです。
足部の感覚入力を増やしていくと
正しい足の使い方を習得しやすいためおすすめです。

筋力と柔軟性のバランス向上

外反母趾の原因には、足だけでなく脚全体の筋肉の不均衡が関与していることがあります。
ピラティスでは、足や脚の筋力と柔軟性をバランスよく鍛えることができ、筋肉のアンバランスを解消するのに役立ちます。
こちらも先ほどと同様、骨盤、背骨の中心部分が正しいポジションにあることで得られるメリットです。
特に、ふくらはぎや太ももの筋肉、さらには股関節周りの筋肉を強化することで、足の正しい動きをサポートします。

理想の足のアライメント

外反母趾では、下記の写真のように
親指側に体重が落ちてしまい、小指側が踏めない状態です。
親指側に体重が落ちてしまうことで、
親指側の骨が突出してきてしまい、それが痛みにつながります。

理想のアライメントは、
母指球が踏めた中で（落ちるではなく踏むがポイントです）
立方骨が踏める状態です。
（立方骨の感覚がわかりづらい方は、かかとの外側を踏む意識でも大丈夫です）

この感覚をピラティスを通して、
身体のバランスを整えていく中で探していきます。
部分のみでなんとかしようとするとなかなか根本改善は難しいですが、
全体のバランスから整えていくことで、足のアライメントも自然と整いやすくなり、
根本改善へとつながります。

これが、ピラティスが外反母趾の最適な理由といえるでしょう。

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