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ピラティスでわかる「伸びる」と「ほぐれる」の違い〜ストレッチしてもほぐれない理由とは〜

2025.12.12

ピラティスでわかる「伸びる」と「ほぐれる」の違い〜ストレッチしてもほぐれない理由とは〜

肩や腰が張っていると、まず「ストレッチをして伸ばす」ことを思いつきます。
しかし、しっかり伸ばしたはずなのに
「すっきりしない」「またすぐ固まる」
と感じる方は少なくありません。

その原因は、“伸ばす” と “ほぐれる” が同じではない という点にあります。
見た目は似ていても、身体の内部では全く違う反応が起きています。


伸ばしているのにほぐれない理由
● 外側だけを強く引っ張るストレッチになっている
多くの人が
•痛みを感じる方向へ無理に押し込む
•呼吸を止めて力で伸ばす
•表面の筋肉だけを引っ張る
といった動かし方をしています。
これらは「伸びている感覚」はあっても、深い部分では緊張が残ったまま。
筋肉は強い刺激に反応して縮もうとする“防御反応”を起こし、結果としてほぐれにくくなります。

● 同じ場所がすぐ固まるのは“反射”のせい
表面だけが伸び、中の緊張が取れていないため、
伸ばしてもすぐ元に戻る
という状態が繰り返されます。
「ストレッチしているのに効果を感じない」と悩む方に多いのが、このパターンです。


ピラティスが考える“ほぐれる”とは
ピラティスにおける“ほぐれる”は、単なる柔軟性アップとは違います。
ほぐれる身体とは、次の状態が整っている身体です。
•不必要な力が自然に抜けている
•関節に余白が生まれ、詰まりがない
•呼吸が通り、動きの流れが戻っている
•身体全体が「本来の位置」に戻る準備ができている
つまり、
“伸びているけれど力んでいる状態”ではなく、内側からふわりとほどけていく状態が“ほぐれる”のです。


伸ばす → ほぐれる → 動ける をつくるピラティスのポイント
ピラティスでは、単に筋肉を引っ張るのではなく、身体の使い方そのものを整えることで“ほぐれる”状態をつくります。
① 呼吸を使って伸ばす
呼吸が止まると体は硬くなり、筋肉は緊張します。
背中や肋骨が広がるように呼吸を続けると、深部から緩みやすくなります。

② 伸ばす“方向性”を意識する
ただ引っ張るのではなく、
•背骨を長くしたい方向
•関節が広がる方向
を感じながら動くと、力みが自然にほどけます。
方向が定まることで、身体は無理のない“ほぐれる準備”が整います。

③ 背骨のつながりを取り戻す
首・胸・腰がひとつながりに動くことで全身がほぐれやすくなります。
特に胸椎(背中)が動き出すと、肩・首・腰の重さが一気に抜けていく方も多くいます。


“ただ伸ばすだけ”では終わらないケアを
現代の生活では、知らないうちに身体が力みをため込みやすくなっています。
強く伸ばすだけのケアでは、その深い緊張は取れません。
大切なのは、
呼吸・方向性・背骨の流れを整えながら、“ほぐれるための伸び”をつくること。
動きの質が変われば、同じストレッチでも体感は大きく変わります。
身体の声を聞きながら丁寧に動く時間は、日々の疲れをやわらげ、動きやすさを取り戻す手助けになります。
ピラティスは、
「伸ばす → ほぐれる → 動ける」という流れをつくり出し、快適に動ける身体へと導いてくれるメソッドです