ピラティスで身体が軽くなる理由〜「重さを受け取る」という身体の使い方〜
2026.07.10
「姿勢を良くしよう」と思ったとき、あなたは何を意識しますか?
胸を張る。
お腹に力を入れる。
肩を下げる。
このように、「頑張って姿勢を保とう」としていないでしょうか。
もちろん必要な場面もありますが、その状態を続けていると、首や肩が疲れたり、腰が張ったりした経験はありませんか?
実は、その原因の一つが身体の重さを避けようとしていることにあります。
ピラティスでは、身体を軽くするために重さをなくそうとは考えません。
重さを受け取り、身体とうまく付き合うこと。
そこから本当の軽さが生まれると考えています。
私たちは重力の中で生活している
立つ。
歩く。
座る。
階段を上る。
日常のあらゆる動きは、重力の影響を受けています。
だからこそ、重力に逆らい続ける身体は疲れやすくなります。
一方で、自分の身体の重さを受け止めながら支えられるようになると、必要以上の力を使わなくても姿勢は安定しやすくなります。
私たちの身体は、重力があることを前提に骨や筋肉、関節が働くようにつくられています。
だからこそ、重力に逆らい続けるよりも、重力を受け止めながら支える方が、身体は効率よく動くことができます。
身体は重力から逃げるのではなく、重力と協力することで効率よく動けるようになるのです。
「重さを受け取る」とはどういうこと?
「重さを受け取る」と聞くと、力を抜いてダラッとすることを想像するかもしれません。
しかし、それとは少し違います。
例えば立っているとき。
「姿勢を保とう」と頑張りすぎると、足裏で身体を支える感覚が薄くなり、肩や首に余計な力が入りやすくなります。
反対に、自分の体重が足裏に伝わっていることを感じられると、足・股関節・体幹が自然と支え始めます。
無理に力を入れなくても、必要な筋肉が必要な分だけ働いてくれるのです。
これは「力を抜く」のではなく、必要以上に頑張らない身体の使い方とも言えます。
身体は「避ける」ことも「受け取る」こともできる
身体には、重さを避けることも、受け取ることもできます。
例えばスクワットでしゃがむとき。
重さを避けようとすると、膝だけで踏ん張ったり、上半身を固めたりしてしまいます。
反対に、身体の重さを足裏で受け止めながら動くと、股関節や体幹も自然と働き、全身で支えることができます。
同じ動きでも、身体の使い方によって疲れ方や動きやすさは大きく変わるのです。
ピラティスが大切にしていること
ピラティスは、「筋肉を鍛える運動」というイメージを持たれることが多いかもしれません。
もちろん筋力は大切ですが、それ以上に大切なのは身体をどう使うかです。
身体を頑張って支え続けるのではなく
重さを感じ
床や器具からの支えを受け取り
必要なところだけで支える。
その繰り返しによって、身体は少しずつ効率の良い動きを覚えていきます。
だからピラティスでは、「もっと頑張る」ことよりも、「どうすれば楽に支えられるか」を探していく時間が多くあります。
日常生活でも身体の使い方は変えられる
この考え方は、レッスンの時間だけではありません。
デスクワークで座っているとき。
立ち仕事をしているとき。
通勤で歩いているとき。
「姿勢を良くしよう」と頑張るよりも、身体の重さが椅子や床に伝わっていることを感じてみてください。
その上で、必要なところだけが支える。
それだけでも、肩や首の力みが減り、身体が楽に感じられることがあります。
身体は毎日の使い方の積み重ねで変わっていきます。
だからこそ、特別な時間だけでなく、日常の中で身体との付き合い方を少し変えてみることも大切です。
身体は、重さを避けることもできます。
そして、重さを受け取ることもできます。
多くの場合、「軽く動こう」とするあまり、必要以上に力で支えようとしてしまうことがあります。
でも、本当の軽さは重さをなくすことではありません。
重さを受け取り、必要なところで支えられること。
その積み重ねが、疲れにくい姿勢や、楽に動ける身体につながっていきます。
ピラティスは、筋肉を鍛えるためだけではなく、身体との付き合い方を学ぶ時間でもあります。
重さを避けるのではなく、受け取るという選択肢を知ることで、日常の動きは少しずつ変わっていくかもしれません。