なぜ、姿勢は悪くなる?~重力と反作用~
2023.10.06
人には常にかかっている力があります。
それは、「重力」です。
普段気にすることもない、自分の身体の重みです。
数10kgという重力を受けながら地面に立っている以上、
身体は常に重力と同じ分の反対方向への力を発揮しています。
イメージしづらいですが、立つとは重力に対する反作用の力です。
重力に対して適切に反作用の力を発揮しながら動いているのが生物本来の形です。
しかし重力を受け取るセンサーが弱くなると、
そこに対する反作用の力も弱くなったり、
間違った方向に力を発揮してしまうようになります。
そうすると身体の様々な部分が潰れていきます。
身体のどこかが潰れれば、姿勢も悪くなります。
反り腰、スウェーバック、頭が前に出る、肩が巻く。。
全てどこかが潰れています。
人によって弱いところは違うので、
その人の弱い部分に寄りかかるように身体は潰れていきます。
これに対して、ただ腹筋、背筋、脚の筋肉を鍛える、
というのは的外れになってしまうことが多々あります。
ことのはじまりは、筋力不足ではなく、
自分の身体にかかる重力を身体で感じ取ることができなくなったことにあるためです。
重力を受け取るセンサーが弱くなって、
身体の特定の部分が潰れているから、
その結果、筋肉が弱くなったり、使われすぎて凝るのです。
姿勢改善や身体の不調の解消に必要なことは、
特定の部位の筋力を増やすことでも、ストレッチすることでもありません。
身体に対してどんな重力がかかっているかを身体で感じ取れるようになり、
重力への反作用として、適切に身体が伸びる力を発揮する状態へと戻っていくことが唯一の根本的な解決法です。
適切に伸びる方向が分かり、そのために必要な力が分かれば、
筋肉は必要な分だけ強く、長くなっていきます。
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